新しく増補された測地学的データを用いた1923年関東地震再検証


The 1923 Kanto Earthquake Re-evaluated Using a Newly
Augmented Geodetic Data Set.
Submitted to Journal of Geophysical Research, 2005
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M. Nyst1,2, T. Nishimura3, F. F. Pollitz1, and W. Thatcher1
(1) U.S. Geological Survey 345 Middlefield Rd., MS 977 Menlo Park, CA 94025 U.S.A.
(2) Now at Department of Geophysics, Stanford University, Stanford, USA
(2) Geographical Survey Institute Geography and Crustal Dynamics Research Center Tsukuba, Japan

1923年のMS=7.9関東地震は20世紀の中でも最も破壊的な地震の一つであり、14万人以上もの死者を出し横浜・東京近郷の多くの地域を破壊した。今日、東京大都市エリアは30,000,000人以上もの人口を抱えている。この地域は日本経済の3分の1に相当するだけでなく政治、貿易、経済、芸術と通信の核心となっている。関東大地震のような新たな地震災害がこの地域を襲えば莫大な人的被害とともに日本と世界の経済をも揺るがす大惨事となることは容易に想像できる

本論文では1923年関東大地震のメカニズムを説明できるシンプルなモデルを提起する。東京湾エリアの地震災害を査定するためにはこのようなモデルが未来の地震頻度を予測する上でも重要である。この解析方法の特徴として今までに見ない多数のco-seismic(地震時)のデフォメイション(変形)測地学的データと用いている。これらのデータは1883年から1927年にわたるlevelingから測定されたdisplacementと三角測量から求められた角度の変化を元にしている。本論文の最終的なモデルは下の図にあるように、衝上と右横ずれのコンビネーションの動き7メートルをaccommodateする二つの隣接した低い角度の平面によって成されている。最近行われた地震探査の結果とこの二つの活断層モデルの形は一致すると思われる。



この地震はフィリピン海プレートが本州に年間30mmの速度で沈み込む相模海溝に位置すると思われる。このプレートの動きの速度で7メートルものずれが蓄積されるには220年かかる。この220年間という期間は同じ活断面で起きた1703年のMS=8.1地震と1923年の関東地震の間隔とマッチする。しかし、相模湾の海岸沿いのテラス構造から測定される7500年にわたる隆起の記録によると、1923年の地震と似たdisplacementの地震が平均で400年間隔で起きていたことになる。1923年タイプの地震は平均で400年おきに起きている事になり、7メートルのずれは400年間に蓄積されたプレートの動きの50%(15メートルの収束(convergence) 相当)にしか換算されないことになる。つまり、地震間にたまるプレート間の収束に比べて50%ほどのズレしか起きていないことになる。これをslip deficitすべり欠損と呼ぶことにする。

高斜交なプレート収束に比べ地震時のズレco-seismic slipはプレート走向に直角に起きている。この観測結果はplate motion partitioningとして知られており、他の活断層や地殻変動のプロセスが蓄積されたプレートの動きを発散している可能性を示している。

本論文で見出したPlate motion partitioningとすべり欠損は、シンプルな固有地震説と再発モデルではなく更なる他のメカニズムが関東地方のデフォメイションのaccommodationを説明するには必要であることがわかった。そのようなメカニズムは未だに発見されていない。


Our two-plane uniform slip source model with isodepth contours for both planes and isodepth contours of the Philippine Sea Plate (PH) after Noguchi [2000].

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